国内史上最高額を集めたソニーのクラウドファンディング「First Flight」の「wena wrist」について調べてみた

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今回は国内史上最高額を集めた、ソニーのクラウドファンディングの「wena wrist」について調べてみたいと思います。

「wena wrist」は、ソニーが2015年7月に開設したクラウドファンディングとEコマースを兼ねそなえたプラットフォーム、「First Flight」で実施された、スマートウォッチをテーマにしたプロジェクトのことです。

「wena wrist」とは?

「wena wrist」とは、ソニー社によって発売された、『見た目は腕時計そのままに、ステンレスバンド部に機能を入れ込んだハイブリッドスマートウォッチ』(公式HPより)です。コンセプトには、「wear electronics naturally(自然に身につけられるテクノロジー)」を掲げています。2015年8月末にクラウドファンディング上で資金募集を行い、2016年より一般発売されています。

一般的なスマートウォッチはヘッド部分にスマートウォッチ機能が搭載されているものが多いのですが、「wena wrist」はバンド部分にスマートウォッチに求められる機能や電池などを集約したため、ヘッド部分である時計のデザインは従来の腕時計と同様、デザインの制約がない状態での開発が可能でした。そのため、一見するとスマートウォッチに見えないスタイリッシュさや格好良さが消費者の心を掴んでいます。

「wena wrist」ヘッド部とバンド部の写真(参考サイト①より)

「wena wrist」のスマートウォッチとしての機能は、

・通知機能
・ログ機能
・電子マネー機能

の3つで、本当に必要と思われる機能を厳選して搭載しています。

通知機能とは、スマートフォンと連動して電話やメール、SNSの更新などをLEDと振動でお知らせしてくれる機能です。アプリケーションごとに7色のカラーを設定きるので、必要な通知を選択して携帯電話を確認することが可能になります。振動して通知してくれることから、着信や重要なメールの見落としが減ったことを多くの顧客が実感しているようです。2つ目のログ機能とは、歩数・消費カロリー・移動距離を記録する機能で、腕時計で計測・記録までが行えるようになります。日常的に活動量計測機器を活用していた人にとっては、複数のデバイスを持ち運ぶ煩わしさから解放されます。3つ目の電子マネー機能では、バンド部分にFeliCaチップを内蔵しているため、おサイフケータイのように、財布を出すことなくコンビニや自動販売機などで簡単に決済することができます。

また、このようなデバイスで課題となる電池の持続性も従来品より大きく改善しており、通常使用で1週間の電池持ちを可能にしている点も高評価を得ています。さらには、ヘッド部分とバンド部分を簡単に取り外しでき、「wena wrist」シリーズの他のタイプのヘッド部分との交換も可能です。

「wena wrist」におけるクラウドファンディングの活用の意義は?

さて、魅力が満載の「wena wrist」ですが、クラウドファンディングを活用した意義はどこにあるのでしょうか。その前に、「wena wrist」のプロジェクトの背景を簡単にご説明します。

「wena wrist」は開発者である、ソニー株式会社 新規事業創出部 wena事業室 統括課長 對馬哲平さんが学生時代から温め続けた構想を形にしたものです。その熱意は、入社してすぐの社員研修の一環として、自ら「wena wrist」の原型であるウェアラブルデバイスを手作りしていたほどだそうです。その中で、ソニー社内の〝Seed Acceleration Program(通称SAP)〟という、新規事業を立ち上げたい個人およびグループを公募し、ビジネス化を支援する仕組みに応募し、見事通過。「wena wrist」の新規事業化課に成功しました。クラウドファンディングサイトはその一環として、ソニー社のクラウドファンディングサイト「First Flight」を活用して実施されました。2015年の8月末に開始された「wena wrist」のクラウドファンディングでは、当初設定されていた期間は2ヶ月だったものの、一晩で目標金額の1,000万円を突破し、早々にプロジェクトが成立しました。

「wena wrist」のプロジェクトがクラウドファンディングを活用した理由としては、もちろん資金調達の側面もあるのですが、「wena wrist」に対するマーケットのニーズを見極め、クラウドファンディングを通じて支援してくれた顧客のフィードバックを製品開発に活かすという目的がありました。実際にクラウドファンディングで大きな成果を上げたことから、マーケットニーズがあることが証明され、社内説得がスムーズに進むようになった他、クラウドファンディングでの成果を元に販路先との交渉を進めることも出来たと對馬さんは語っています。(参考サイト②より)

今回の「wena wrist」のプロジェクトでは、クラウドファンディングが市場調査や製品の開発向上に寄与した一例です。現在も「wena wrist」の勢いは止まらず、機能面では当初非対応だったAndoroidでの電子マネー機能を搭載したり、デザイン面ではBEAMSや機械式時計のWIREDなどとコラボレーションし新しいモデルを発売したりと目が離せません。

今後、「wena wrist」以外にも「wear electronics naturally(自然に身につけられるテクノロジー)」のコンセプトを満たすウェラブルデバイスの開発を視野に入れているということですので、新しい製品がクラウドファンディング上に公開される日も遠くないかも知れません。

参考記事

・「wena wrist」公式サイト
http://wena.jp

・HACKATEN PRESSサイト
http://www.ytv.co.jp/hackaten/interview05/

・SONY公式HP
https://www.sony.co.jp/SonyInfo/Jobs/newgrads/company/sap/tsushima.html

・ascii記事
http://ascii.jp/elem/000/001/199/1199059/

 

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